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私史上最強のアイドル西畑くんがいる日常

WAIS-Ⅲの結果を元に自分を紐解いてみた

こんにちは。本日12月23日、2019年もここまでくるとあと僅かですね。

皆さん年末ぎりぎりまで忙しいかと思いますが、急に冷え込んだ今日この頃…体調にはご自愛ください(毎年年末年始になると爆発的に体調を崩してしまうアホがここにいます)。

 

年末となると今年の振り返りをいっちょここらでやっとくか!的な雰囲気になりがちなので私も今年は乗っかってみようと思います。

ということで、今年の振り返りについていろいろ考えてみたのですが、今年はやはり私にとっての一大事件

発達障害の診断がおりた」

について考える時間が多かったので、年末も懲りずに自分自身の棚卸しをやってみます。

 

今回のテーマは診断を視覚的に分かりやすくする<知能検査>のベーシック(?)であるWAISを受けた感想とその解釈について。(受けたの3月だけど結果もらい忘れて最近データをもらったのもあり…。笑)

知能検査というと堅苦しいけどよく言えば心理テストやから!ふーん、こんなこと知れるんだなあー。くらいで読んでみて興味があれば是非皆さんも受けてみてください!(別に医療従事者でもWAISの関係者でもなんでもありません。ただの心理学ちょっとかじっただけのど素人障害者です(笑))

人の特徴をいちデータとして解釈するのはとっても面白いですよ。ということで馴染みのない方も多いかとは思いますがぜひお付き合いください。

 

 

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  • WAISって何?

知能検査のひとつで、正しくは「ウェクスラー成人知能検査」と言います。

16歳以上へ向けたテスト(15歳以下へは幼児向けのWISCというものがあります)。

WAISを受けることによってIQがデータとして判断でき、そのデータの凸凹が発達障害の診断に使用できることもあり、主に取り扱っている心療内科や精神科で受験することができます。

 

IQや後にある群指数・下位尺度のバラつきを見ることで、自分の得意・不得意がわかるということがこの検査の醍醐味かと思います。

 

  • WAISを受けたきっかけ

私の場合は「精神障害者手帳を取得するため」に主治医の先生から手配をしてもらいました。

それまでに他の心理検査や問診でほぼ発達障害と診断されていましたが、目に見えるデータとしてWAISが有用だろうという理由です。

WAIS受験者の方のブログを検索すると思い立ってから受験まで約3ヶ月ほどかかったというのもちらほら見られますが、私は受験しようとなってからおよそ1ヶ月ないくらいで心理士さんの予定が取れました。(このへん本当にまちまちだと思う…)

受験までのタイムラグについてはテスト自体におよそ3時間ほどかかるので心理士さんの予定がなかなか取りづらいというのが1番の理由かと思います。

ちなみに値段についてはあまり覚えてませんが(何せ受験したのが3月なので…)保険効くし私に関しては自立支援医療も使えたので自費負担はあまり大きくなかったと思います。興味のある方は心療内科に一度WAISの取り扱いがあるか聞いてみてもいいかもしれません!…という具合で記憶はかなり曖昧です。すみません。 

 

  • 自分のWAISの解釈をやってみた

ということで検査結果を元に私の特徴を解釈していきたいと思います。

解釈についてはお世話になっているハローワークの担当の方(発達障害専門窓口なので)と一緒にデータを見ながら具体的な解釈、あと検査を担当してくれた心理士さんと主治医の先生から言われたことの検査当時の覚書を元に記していきます。

 

余談ですが…

私は大学で心理学を専攻しており、幼児用のWISCに関しては不定期で病院でのボランティアとして小学生相手にWISCをやっていました。大学でも試験の仕方や解釈の仕方について学んだ+実際の試験・解釈もやっていたのでテストのやり方や大枠は捉えていました。(試験前に主治医の先生や心理士さんには伝えています)そのうえで受験しているので多少影響はあるかと思いますが、基本はテストの具体的な内容を知らない状態で受験することをお勧めします(そのため本記事では具体的な出題内容については割愛します)。また基本的には検査が終わって数週間後病院で簡単な解釈・フィードバックまでやってくれるのでご安心ください。

因みに心理検査は検査中の無意識な動きなどもフィードバックの大きな手掛かりとなるので心理士さん等のフィードバックはよくよく参考にしてくださいね!

 

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それではデータをどーーーん!と載せながら解釈にいってみましょう。

 

★IQ

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年齢別に出される平均点が100点です。

IQについて、発達障害の診断で注目する箇所は言語性IQと動作性IQの開きです。この差が15以上あると発達障害の疑いがあるとされています。(わたしがっつり22アルネ)

要するに差がありすぎる≒発達のバランスのバラつき ということです。

 

★群指数

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IQをもう少し詳細に分けてみたものです。作動記憶(WM=ワーキングメモリー)が異常に高い。もう一度言います。異常に高い。(繰り返すな)

ただ高いからいい!という訳ではなく、私の場合は高すぎて生活に支障をきたしています。例えば悪口とかキツイ言葉を何年経っても覚えています。今のところ小1の頃の記憶はまだ鮮明にあります。(およそ20年物)しかもその当時の音声とともに。何なら調子悪い時それらがぼんやりとした映像まで交えてフラッシュバックで襲ってきます。やめろよ、ただの奇襲だよ。

まあいいこともあるけどね…WMのお陰で過去のファンサは鮮明にテープ起こしできるみたいな感じだし、今は難しいけど学生時代はコンサート終わって帰宅してからでも延々と記憶を頼りにMCの詳細な文字起こしとかできたし…。(全力の強がり)

良くも悪くも私の特徴であるシャッターアイ(別名カメラアイ)が突出しているのか印象的なシーンは記憶に残っています。

 

因みに言語性IQは言語理解と作動記憶、作動性IQは知覚統合と処理速度から構成されています。そして、言語性IQは聴覚、作動性IQは視覚と関連があります。

私は言語性IQ>作動性IQ ということで聴覚からの情報が優位で聴覚情報を処理することが得意だと言えます。逆に作動性IQが平均以下ということで視覚からの情報を処理することが聴覚からの情報に比べて苦手とも言えます。

 

 

★下位尺度

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先程の群指数を更に細かく分けるとこんな感じです。

ハローワークの担当さんに見せた第一声が「よく出てるねえ~~~!!!(笑)」というくらいグラフがギザギザ。得意と不得意の特性出るとこ出てます。私も爆笑しました(笑)ということで有意差が出て私の特に強い箇所・弱い箇所についての解釈をしていきます。(有意差が出ていないということは平均と特に大きい差はないということ)

 

まず理解の項目。評価点満点だよ。そんなことある?!()

理解に関しては、世の中の規範とかルールとかをどれだけ理解できているかという具合です。と言いつつも私は暗黙の了解とか察せば分かるでしょ?的な常識とかとっても苦手です。ASDにありがちなんですけど、暗黙のルールとか世間一般の常識とかを理解するのがすごく難しい。ただ今までの経験でカバーしているだけだと思います。(知識=一般知識が低いのがよく表している)言うならばそれだけ普段から周りにアンテナを張りすぎて空気を読もうとしすぎているという過程で身についたとでもいう感じでしょうか。

 

次にWMの中で一番低い算数。算数に関しては特に有意差があるわけではないですが、実はこれ心理士さん曰く最後の問題まで到達しています。(WAISは自分の限界が来るとストップする仕組みになってます)

だんだんと難易度が上がっていくテストなので、最後まで到達するということは難易度の高い問題も正解できているということ。なのに点数が低いのは、心理士さん曰く集中力が切れていたから。私はADHDの傾向(しかも多動)があるので集中しすぎるゾーンに入らない限り基本じっとしているのが苦手です。長時間同じ物事に向き合うのも非常に苦手です。算数は検査の中盤だった+計算が単純に面倒になってきたということで途中でぷっつり集中力が切れているので点数が低いんだと思います。それを心理士さんは検査中に見抜いていたので、あと〇問だから頑張れ!と声掛けしてくれて、その途端集中力が盛り返しています(単純か)。

 

次に処理速度に関係する符号。これは頭での理解と実際の運動のスピードについて。

これが全く頭と体が連動していないんだなあ~!!さすが運動音痴。伊達じゃない。(言ってて悲しいよ)要するに目で見て認知して頭で理解し処理するまでの連動がうまくいっていない。そもそも視覚認知が弱い傾向があるのに処理まで追いついてないならそりゃあ体動かすのも上手くいかない訳だわ。だから私がドのつく運動音痴なことに関しては思いっきり笑って流してください。なんでできないの?!!とかあまり言わないでいただけるとすごく嬉しい…今までも私なりに全力でやってるよ…。高校時代の体育の授業で「こう見えていつでも本気なんだから!!!」と叫びながらバレーボール打ってた自分をでろでろに褒めたい。

 

そして全項目の中で一番低い完成(=絵画完成)。視覚認知の弱さが如実に出ました。

wiki先生曰く視覚的細部を素早く感知する能力とのこと。これに関しては解釈というか何も言えないくらい苦手。とにかく苦手。たぶん普段の生活ではざっと見て大枠をある程度理解して過ごしてるのだと思います。だから間違い探しとか苦手なんだと思うよ…たぶんね。でもジグソーパズルは好き。主治医の先生曰くおそらく着目してる部分が通常と違うらしく、パズルに関しては絵を合わせて完成させていくというよりもピースの色や形を見て照らし合わせてるのかもねと。視覚処理は不得意ながらもどうにか日常ではそんな感じでカバーをしているみたいです。でも苦手。(何回言う)

 

  • WAIS全体を見ての解釈

WAISを受けてみて改めて私の視覚情報に対する弱さを確認することが出来ました。というか聴覚情報に対してが強すぎる。聴覚過敏からなのかな。聴覚が強すぎるがゆえに意識していなくても音や言葉が私にはどんどん入ってきます。例えば周りの人のひそひそ悪口とか。これについては引き続き対処法を探していくとします。

 

あとはMMPIという心理検査もしたのでそれも含めた心理士さんからのフィードバックとして、

興味の分野の狭さ(言語指数の割に知識の点数が低すぎるため興味がある分野以外への知識が低いのかもとのこと)(まさしくオタクごとじゃん)

創造性の低さ(視覚の弱さから人の顔色とかを見て察すのも苦手だし、言葉を言葉のまま理解してしまうのでおかしいことにも疑問を持たない・気付きにくいからパワハラとかセクハラにあいやすい)

を指摘されました。

 

確かに空気を読むために気は張ってるけど、周りの空気を察するのはとっても苦手です。はっきりと言葉にしてもらわないとなかなか理解が出来ません。ただし言葉の裏にある含みなどを読み取るのが苦手なので冗談も含め言葉をそのまま受け取って飲み込むというまたちょっと面倒な特徴が…。(小さいころ冗談で死ねよ!と言われてじゃあ今から死ぬわ!!喜べよ!?と教室の窓から飛び降りようとしたことがあります。当時は至って正気だったという恐ろしさよ)

 

加えてハローワークの方と特性解釈をしていて思ったのは処理速度が頭の回転の速さに追い付いていないので、ミーティングで急に話を振られるのがすごく苦手です。できれば発言までにワンクッション欲しいなあ…なあ…なあ……。しかも倫理観が非常に沁みついているので発言するにあたって冗談言うのもすごく苦手。自分には自虐を言えても人にはいろいろ考えちゃって怖くて言えない(笑)

頭の回転に他が追い付いていないという点ではもうひとつ、例えば仕事の場合。

指示受けをしてやり方を聞いてメモして、そうすればそれなりに作業はできるのですが、これを人に教えるとなると、事前に自分のやっていることを伝わる言語化へ変換するワンクッションが必要。もちろんメモとか取ってるので自分でやるには問題ないのですが、感覚で理解して動いてしまうのでメモを見返したところでそのまま教えられるようなメモではない。

 

 

 

***

 

 

 

とこのような私の特徴はWAIS上ではこんな感じとなりました。

 

因みにWAIS受けてフィードバック受けてへえそうなんだ~~って理解するのもよし。でも私においては具体的な対処策を考える糸口になったので尚良しでした。

 

例えば、上記の仕事の件に関しては意識して業務に取り組む前に感覚で感じている部分を出来る限り走り書きして自分専用マニュアル(これなら誰にこのまま渡しても大丈夫!ぐらいのもの)を作っています。

更に検査とは少しずれるけど、特性としてマルチタスクが極めて苦手な私はそれを知ってからA4の裏紙1枚用意して事務作業に取り組む前にTodoをすべてそれに書き出し、デスクに貼ってから終わったら消す→すべて終わったら翌日の簡易Todoを事務所でやるものは用紙に書いてデスクへ、出先でもできるものは大きな付箋に書いて手帳にぺたり。とすることによってなんとか乗り切っていました。

一見生産性は悪いかもしれないけど、不得意・苦手も工夫次第では乗り切れる場合もあるということですね。でも全部が全部どうにかなるわけじゃないし、工夫しても難しいものはそれもまた個性、潔くそこは諦めましょう。(と主治医に諭されました。仕事変えればもうちょっとストレス軽減すると思うけど…と言われたのは耳が痛いです。)

 

因みに心理士さんにも主治医の先生にもハローワークの担当さんにもWAISにあたって今までのことを話していたこともあり、検査・解釈後に

「いい意味で本当にASDに見えないけどかなり努力してきたんだね。頑張ったね。」

とこぞって労わって頂き言葉を頂くたびに泣きそうになりました…涙腺ゆるゆる。

 

検査する心理士さんや解釈してくださる方によって多少の解釈違いはあるかもしれませんが、自分の得意・不得意を知って生きづらさを軽減したい方にはWAISはおススメの検査ですよ!

受験に時間がかかる検査ではありますが、敷居を高く感じ過ぎずに自分のことを知りたい方や仕事・プライベートで漠然とした困り感がある方は一度やってみて損はないかと思います。

だって日本人心理テスト好きでしょ??これ嫌というほど結果が出ちゃう心理テストだよ?!(笑)

 

記事の最初に述べたように私は医療従事者でもなんでもないのですが(笑)心理検査とかカウンセリングとか心療内科とか、まだまだ敷居の高さのイメージが先行していますがもっと内科とか耳鼻科みたいに気軽に通えるイメージになってほしいなあと勝手ながら思っています。

そして精神障害にマイナスなイメージを持つ方が少なくなればいいなあ…とも思っています。たしかにヘンテコな人多いけど(特に私とかわが母とか!!!)愛のあるヘンテコさんが多いので喋ってると楽しいぞ~たぶん(笑)皆が皆、障害を持っているからむやみに危害を加えるとかそんなことはないし、考え方が人それぞれ突飛だから話を聞くだけで面白エピソードがごろごろごろ…。また年末帰ったら最近の母親のやらかしたエピソードでも聞こうかな。

 

そんな私の願いでお開きとしましょう。お粗末様でした。

 

それでは、今日も明日もその先も、ずっと笑顔でいられますように🌻